Column

映画「ムイト・プラゼール」朴正一監督インタビュー

Date :2022.08.25

いよいよ今週末!
東京・池袋シネマ・ロサにて8/27〜9/2上映予定の映画「ムイト・プラゼール」が公開になります。
ブラジル人学校が舞台ということで、HAKUとしてもぜひ監督のお話が聞きたいと打診させていただき、朴正一監督にオンラインでお話を伺うことができました。

ムイト・プラゼール あらすじ

高校教師・金本は顧問である国際交流部の部員を連れて、茨城にある日系ブラジル人学校に訪問することを決める。一方、ブラジル人学校では日本の高校に転入したはずのアマンダがイジメに遭い、戻ってきてしまう。度重なる日本人からの差別やイジメに耐えかねたブラジル人生徒たちは怒りを持って金本たちを迎えることになる。(https://www.skipcity-dcf.jp/2020/films/japanese_short03.html より一部抜粋)

朴正一監督インタビュー

ジュリアナ:お忙しいのにお時間を取っていただきありがとうございます。ムイトプラゼールという映画、日系ブラジル人・ブラジル人学校を題材だと思うのですが、何かご縁があったのですか?

朴監督:実は、パナソニック主催の映像コンテストがきっかけでブラジル人学校や日本に住む日系ブラジル人のことを知りました。そのコンテストというのが、パナソニック側で学校などにカメラの貸し出しをして、自由に作品を撮って、作品を出品し世界一を決めるというもの。その講師としてブラジル人学校に行ったのが出会いでした。
恥ずかしいことに、日本にこんなにブラジル人が住んでいることも、彼らの現状も知らなかったです。

ジュリアナ:そうだったんですね。今回の映画を観させていただきましたが、ドキュメンタリーのようなリアルさがあり、どうやって演技指導したのか気になりました。

朴監督:
実はブラジル人学校の生徒らは演技未経験の素人です。そのため、事前にあまり脚本の内容は伝えずに、日本人の子たちがきて、ぶつけたって感じでした。ドキュメンタリーみたいに撮りたかったので、相手のことをよく知らないままスタートした。

映画を観ていただけたらわかりますが、睨み合うシーンがあるのですが、あのシーンだけカメラ2台で撮影しています。
日本人の表情をブラジル人カメラマンが、ブラジル人の表情を日本人のカメラマンが撮っているのですが、カメラマンもその気持ちで撮ろうというのがすごく生々しいリアルなシーンに仕上がったのだと思います。完全にアドリブだったから、少しブレているしピンとあっていないのをそのまま使っています。
彼らの演技もそうですが、カメラワークの甲斐もあってとてもリアルに映し出されたんじゃないかなと思います。

ジュリアナ:この映画を観る方へのメッセージ

朴監督:この映画は日本人サイドでもブラジル人サイドでも意見が色々違っていたりします。いろいろな意見が出てきて、戦ってほしいとも思います。

そしてブラジル人の彼らには、もっと発言して欲しいとも思います。発言の場がなければ、自分でその場を作るのも一つだと思います。それが今回僕自身の役割だったのかなと思いますね。

▼映画「ムイト・プラゼール」予告編はこちら

今週末、東京・池袋シネマ・ロサにて8/27〜9/2上映予定です。
一週間の限定公開となりますので、皆さんぜひ劇場へ足を運んでみてください。

LINK