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ブラジル刺繍「タペサリア」を体験してきました!

Date :2019.01.30

横浜にあるポルトガル語教室「arcoverde(アルコヴェールジ)」でブラジル毛糸刺繍「タペサリア」の講座があると知り、手芸超初心者の私が体験してきました!


ブラジル毛糸刺繍「タペサリア」とは

まだまだ日本では知られていないブラジル毛糸刺繍のタペサリア。
正直、ブラジル出身の私も初耳でした。

「タペサリア」とはブラジルの毛糸刺繍で、もともとのルーツはイスラム遊牧民の絨毯製作なんだとか。
これがポルトガルに持ち込まれ、独自に発展し、その後移民によってブラジルへ渡ったのがブラジルでのタペサリアの始まりです。

毛糸でクロスステッチをすることで、ぷくぷくと立体感が出てすごく可愛い!
南国のブラジルで毛糸刺繍というのも意外性があって面白いですよね。


タペサリアの講座へ

そもそも手芸をほとんどやったことない手芸初心者の私がチャレンジしてできるものなのか?と不安ではありましたけど、
少人数でアットホームな雰囲気でやっていると聞いて、ドキドキしながら教室に行ってみました!

今回タペサリアを教えてくれたのは、小宮華寿子(こみやかずこ)先生です。
教室は少人数制で、先生がとてもフレンドリーで楽しい雰囲気で講座を受けることができました!

初心者がまず作るのは、こちらのカードケースです。キットには、針・毛糸・地布・見本・カードケースが入っていました。

まずは、外枠からひたすら横へ進めていき、角まで行ったら今度はそのまま下へ。
やっていてよくわからなくなったら先生に聞き、チクチクと進めていきました。
約1時間半程の時間で私ができたのはここまで!

・・・・・。
実は生後6ヵ月の息子を連れていったので途中ミルクやらおむつ交換やらで中断中断で、あまり進められなかったのです。…(完璧な言い訳)
でも赤ちゃんがいながらもできるというのも発見でした!
ペースも掴んでくるとどんどん進められるので、きっと中断がなかったらいいとこまでやれると思います。

慣れてくれば、地布にはすでに絵が下描きされているので、
クロスステッチのようにマス目を数えたりする必要がなく、おしゃべりしながらチクチクできるのが魅力!
そんなところもおしゃべり好きのブラジルらしくていいなぁと!
一緒に受けた生徒さんは長い方だと1年半程前から教室に通っていると話していました。
違う絵柄をやっていたり、なんと自分でデザインした絵を地布に書いて製作している上級者もいました!
自分で作りたいものが作れて本当に皆さん楽しそうでした!

こんな素敵なカバンとかもできるみたいです!

愛らしい温かみのある毛糸刺繍と皮を合わせるのも素敵で、次々と制作意欲が掻き立てられます!

ブラジルに住んでいると、女性や主婦の多くは何か手仕事をしているなぁと思い出しました。
ブラジルは手工芸品大国なんでは!とタペサリアをちくちくしながら考えていました。
そういえば私の母も、ブラジルに住むおばさんたちも、友人も、手作り・手しごとが大好きな人が多いです。

(画像はGloboplayより拝借)

街を歩いているとさまざまな手芸屋さんを目にしますし、
リオ五輪の閉会式でもブラジルの文化として北東部の代表的なレース編みを紹介していました。

小宮華寿子先生も2年間生活したブラジルで、ブラジルの手しごとの魅力にハマったのだとか。今回、タペサリア講座の後に少しお話を聞くことができました。


ブラジルの手しごととの出会い

小宮先生は、約2年間ブラジルのリオデジャネイロ州ヘゼンジ市に住んでいたそうです。子ども3人を連れて異国の地へ行ったたくましいお母さんです!
その時出会ったのが、おばあちゃんたちが集まる毛糸刺繍のタペサリア教室でした。
「おしゃべり好きのブラジル人はポルトガル語が上手に話せない私を必ず会話に入れようとしてくれたんです。」と懐かしそうに話す小宮先生。

「教室はすっごく温かくて、どこか緊張感もあって生活をしている中でホッとできる場所だった。」
慣れない国で、言葉もわからない中で、おばあちゃんたちがいるタペサリアの教室はどこか娘に戻れる場所、異国の地での心のより所でもありました。


もともとは出版業で編集をしていた小宮先生。「ブラジルの手しごと」を出版したことで、編集者としては一区切りついた!と感じたそうです。
しかしその本を出版をしたことでカルチャースクールやポルトガル語教室の先生から声がかかり、タペサリアの講座を開くことになりました。
子育ても少し落ち着き、出版業も一段落し、新しいことを始めた今がすごく楽しい!と語っていた小宮先生がとても印象的でした。

そしてこの取材をさせてもらった後に決まったのが・・・

小宮華寿子先生直営の教室兼店舗が2019年4月末に横浜 洋光台駅前にオープンします!

タペサリアの教室はもちろん、世界の雑貨や作品なども販売するそうです。また、詳細等決まり次第こちらでも告知します!


前から面白い表現だな〜と思うポルトガル語に「fazer arte(ファゼール アルチ)」ってあるんです。

これは直訳をすると「アートをする」ですが、「いたずら」とか「やんちゃをする」とも訳すんです。よく私の母が「Vou fazer arte!(ちょっとアートをしてくる=ちょっと刺繍してくる、手しごとをして遊んでくる)」といたずらっぽく言って自分の手しごとの時間を楽しんでいます!

手を動かして作ること。
難しく考えず、もっと気軽に、遊び感覚でできればきっともっと手しごとは楽しいんだろうなぁと思いました。


タペサリア講座・ポルトガル語教室情報

【タペサリア講座】
今回体験させてもらった、ブラジル刺繍・タペサリア講座は不定期で開催しています!
詳しくは、mercadinho(メルカジーニョ)のツイッター・インスタグラムアカウントをご覧ください!
Twitter: https://twitter.com/mercadinho1
Instagram:https://www.instagram.com/mercadinho_handcraft/?hl=ja
2019年4月末には横浜市洋光台駅前に教室(メルカジーニョ)がオープン予定!お楽しみに!

【ポルトガル語教室】
横浜のポルトガル語教室「arcoverde(アルコヴェールジ)」
ホームページ:http://arcoverde.pokebras.jp/

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